高尾山の中でも1号路は初心者向けのルートとして有名です。
しかし1号路と言えど、しっかりとした装備で臨まないと途中でリタイアすることになります。
実際に甘い気持ちで高尾山に臨んだ中山夫婦が、そのときの反省点を記事にしました。
この記事を読むことで、登山初心者が見た高尾山1号路の険しさ、中途半端な服装や持ち物で行くことの危うさを知ることができます。
- 都心から気軽に行ける高尾山の魅力
- 高尾山1号路登山に実際に臨んだ様子
- 登山リタイアの原因3つ
- リタイアを決めた後の楽しみ方
高尾山を選んだ理由
都心からの便利なアクセス
東京都西部の八王子市にある高尾山は、神奈川県との県境に位置しています。
最寄り駅は京王線「高尾山口」。
新宿駅から約1時間。東京駅から約1時間20分ほどで着くという立地の良さが、人気の要因の1つです。
1時間半で登れる山
高尾山のふもとから山頂まで、歩いて登るための道が3コースほどあり、いずれも1時間半ほどで山頂にたどり着くことができます。(公式サイト(高尾登山電鉄)より)
山頂の標高が599mに対して、ケーブルカーやリフトで標高472m付近まで登ることができるため、山頂到達への難易度を下げてくれています。
片道490円かかりますが、高尾山口駅の標高は193mなので、ケーブルカーやリフトのありがたみがわかります。
この情報、先に知っておきたかった‥‥。
本格的な登山装備が不要
公式サイトを見ると、登山で持っていく物が記載されていました。
例えば靴に関しても、20000円を超えるような登山靴ではなく、履き慣れた運動靴で良いと書いてあるため、登るためにアレコレ買う必要が無いのは魅力です。
四季を感じられる
都会のビル群の中では感じられないような天然の四季を感じることができます。
春夏秋冬それぞれに見られる植物や動物がいて、秋には山全体も紅葉します。
我々が行ったのは、2021年11月1日で、高尾山は色づき始めていました。
我々夫婦特有の理由
高尾山に挑戦しようと思った経緯は、10月31日の結婚記念日に東京ステーションホテルに宿泊したことにあります。
せっかく都心に来たので、11月1日は普段行けないところに行こうと思いました。
少し調べてみたけど、高尾山はどう?
ゆうがこの提案をした理由は、上記とも被りますが以下の4点。
- 東京駅から1時間半以内で行ける
- 東京近郊のデートスポットを検索すると出てくるため、初心者向けの山と判断
- 秋を味わいたい
- 10年お付き合いしていて、未だ2人で登山をしたことがなかった。
ということで、旅行用カバンに動きやすい服装や履き慣れた運動靴を入れて宿泊し、11月1日はそれらを装備して高尾山へと向かいました。
実際の登山まで
高尾山口駅までは京王線で
2021年11月1日は、最高気温が21℃を超え、快晴とまではいかないまでも良い天気でした。
我々の体調も良く、東京駅でおにぎりを買って、高尾山口駅へと向かいました。
途中、高尾山がデザインされた京王線の電車とも遭遇。
テンション上がるーー!
ちなみに、新宿から高尾山口までの運賃は、京王線のみ390円だと、JRを併用すると700円で大きな差があります。
京王線を使うことを強くオススメします!
登山コースの選択
駅前には、登山コースを紹介する看板がありました。
登山コースは、1~6号路と稲荷山コースから成ります。
上級者用に、高尾山の山頂から標高857mの陣馬山へと向かうコースもありますが、登山初心者の我々には無関係。
トイレが途中に5か所あり、「コース全長も一番長い=勾配が緩やか」と判断し、1号路を選択しました。
途中でコースが分岐するから、選択肢が広がるのが良いね。
初めてだし、本格的な登山装備はしていないから、1号路で行こう♪
意気揚々と登山道へと歩みを進めるのでした。
実際の登山での失敗
原因① 勾配が急だった
1号路は約100分で踏破できるコースらしいのですが、歩き始めて15分‥‥
ぜぇぜぇ、はぁ。
ゆうの呼吸がおかしい‥‥
ゆうは山が大好きですが、山の無い暮らしに慣れ、日頃は運動不足。
そんな状態で登れる山では無かったのです。
初心者向けとは言えど意外と勾配が急。
この勾配が続いていくので、運動不足のゆうの心肺や足に大きな負担をかけました。
原因② 初心者登山を甘く見ていた
「初心者向けの山」、「登山の装備不要」という言葉を信じたがために、基礎体力が無いことを忘れて登山の提案ことを後悔したゆう。
その愚かさ加減に爆笑し、心肺機能により負担をかけてしまいます。
- 急勾配を登り切った直後に見える急勾配の坂
- 我々と同じように絶望した表情で登っていくカップル
- 急勾配を全力で爆走していく小さな子供
そして、衝撃の一言。
なぜ山に登ろうと思ったんだろう‥‥
苦しみながらもその会話を楽しみつつ登っていきますが‥‥
あと何km登るん?
あと2.8kmだって。
あっ‥‥(絶望)
途中ですが、リフトの山上駅でリタイアしましょう。
初心者登山を甘く見ていた中山夫婦のリタイアが決定しました。
原因③ 装備の甘さ
当日の装備はこんな感じでした。
れい | ゆう | |
上半身 | ・ウインドブレーカー ・パーカー ・ネルシャツ ・長袖Tシャツ | ・ウインドブレーカー ・厚手のパーカー ・半袖Tシャツ |
下半身 | ・コットンパンツ | ・コットンパンツ |
靴 | ・運動靴 | ・運動靴 |
その他 | ・リュック | ・ウエストポーチ ・タオル ・ペットボトル |
実際にそれらを装備している様子がこちら。
さて、それぞれの反省点を見ていきましょう。
れいの装備反省点
れいの反省点は1つ。
- 長袖3枚+ウインドブレーカーで着込み過ぎた
2人分のペットボトル等がすでにリュックに入っていたため、ウインドブレーカーをリュックにしまったらパンパンになってしまいました。
そのため、パーカーを腰に巻くしかなく、タオルを持っていなかったので、汗の処理ができません。
日頃それなりに運動をしているので、心肺機能の問題は無かったものの、体温調節で苦しみました。
ゆうの装備反省点
ゆうの反省点は3つ。
- 厚手のパーカーを脱いだら半袖になってしまう
- 底が平らな運動靴だった
- ウエストポーチのため、ペットボトルを手に持つことに。
服装が何よりも反省。
高尾山公式サイトにもありますが、木の枝や虫から身を守るためにも、長袖が望ましいです。
また、ウエストポーチだと腰に負担がかかる上に、容量が小さいため、リュックを選んだ方が無難です。
他の登山者の格好
ちなみにですが、1号路を登っていく周りの方々を見ると、本格的な装備の方と少しスポーティーな格好の方が半々くらいでした。
スポーティーな格好として、長袖のインナーを着たうえで、半袖という方が多かった印象です。
失敗でも登山を最後まで楽しむ
山頂までの道はリタイアしたものの、失敗で落ち込まずに最後まで楽しみました。
リカバリー① リフトの駅でおにぎり
山頂で食べるはずだったおにぎりを、山上駅という標高462mの地点で食べました。
東京駅構内にある「ほんのり屋」で買ったおにぎりと卵焼きは美味しかったです。
高尾山の思い出になりました。
晴れていて見晴らしも良く、青空と赤くなりかけの葉のコントラストが美しく鮮やかでした。
ちなみに、山上駅には自販機もありましたが、500mLで180円という山価格です。
水分は多めに持ってくることをおススメします。
リカバリー② ツーショットを撮る
登山が失敗したと言えど、それも1つの思い出。
夫婦のツーショット写真を自撮りしました。
ツーショットを撮ることで、苦い思い出も、後々回顧すると楽しかったと思えるはずです。
リカバリー③ 下山を楽しむ
リフトで下山も考えましたが、せっかくの山を最後まで楽しもうと歩いて下山を決意。
行きと同じ1号路であったため、急な勾配が今度は膝に負担をかけます。
しかし、心肺は楽だったため、登りで楽しめなかった風景を楽しみながら下山することができました。
ただし前日が雨の場合、濡れた葉っぱの上は滑るので注意が必要です。
まとめ
今回の挑戦のまとめは、以下の言葉に尽きます。
初心者向けの山だけど、軽い思い付きで登るのはキツい!!
初心者向けとされる1号路は、山頂までジグザグの道が続くので、他のコースに比べて穏やかだとは思いますが、予想以上に勾配は急です。
少なくとも運動不足は解消した状態で、準備運動をしっかりとしましょう。
そして、温度調節しやすく動きやすい格好は必須です!
もっと気軽に、手軽に景色を楽しみたいという方はケーブルカーやリフトを利用しましょう。
ケーブルカーやリフトはズルイ‥‥などという考え方は捨てた方が良いです。
高尾山はトイレもあり、リタイアする場所もあり、舗装されていて歩きやすい等、登山初心者には優しい山だと思います。
ただ、それに甘えすぎないよう準備を入念に行うことが、登山成功のカギですので、登山初心者の方はお出かけ前に公式サイトの登山ガイド等で確認をしてください。
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