国語で習う短歌をカードゲーム化した「57577」(ゴーシチゴーシチシチ)。
話題に乗って買ってみたものの、
「何回か遊んで飽きてしまった」
「なかなかテーマに合った歌が作れない」
「ブランクカードがもったいなくて使えない」
といった悩みを抱えていませんか?
この記事では、定期的に「57577」で遊んでいる中山夫婦2人が、ブランクカードを繰り返し活用した遊び方を解説。
カードの選定も合わせて行うことで、テーマに合った歌が作りやすく、より一層盛り上がることができます。
「57577」とは?
「57577」は幻冬舎が2021年7月20日に発売した、短歌作成のカードゲームです。
108枚のカードを使って短歌を作るゲーム
カードは全部で108枚で、以下のような内訳となっています。
- 5音カード:50枚
- 7音カード︰50枚
- 5音ブランクカード:4枚
- 7音ブランクカード:4枚

一人あたり5音が2枚、7音が3枚配られ、手札の交換を繰り返し、テーマに合った短歌の完成を目指すのが、このゲームの概要です。

細かなルールについては、以下の記事をご覧ください。





ちなみに、5音50枚、7音50枚を使って作れる短歌は288,120,000通り。
ブランクカードを混ぜれば無限大です。
ブランクカードでアレンジできる
2億通りの短歌が作れるといえど、使うカードは限られてきます。
なぜなら、「どっか~ん!」や「ヤッホホゴリラ」といったクセの強いカードも入っているからです。



何十回とプレイする中で、未だに「どっか~ん!」を使ったことがありません。
使うカードのマンネリ化を解決する手段こそ、5音と7音それぞれ4枚ずつ入っているブランクカード。


これにより、お気に入りの言葉や内輪ネタをカードとして入れることができます。
しかし、ブランクカードの難点は合計8枚しか入っていないこと。
この8枚をもったいぶることなく利用するための工夫は、後ほど説明します。
人数が少ないと良い歌ができない
このゲームのプレイ人数は3〜8人であり、人数が少ないほど良い歌が作りづらくなります。
なぜなら、各プレイヤーがカードを交換することで、場のカードが入れ替わるため、人数が少ないと1ゲーム中に出会うカードの種類が少なくなるからです。



1ゲーム中、場や手札に一度もブランクカードが出なかったことも‥‥。
それを解決し、ゲームをもっと盛り上げるための下準備やルールも考えてみました。(後述)
「57577」をさらに面白くする準備
「『57577』の基本ルールでは遊び尽くした!」
「もっと良い短歌を作りたい!」
という方のために、中山夫婦が編み出した
- 繰り返し利用可能なブランクカードの作り方
- ルールのアレンジ
を紹介します。



夫婦二人なので、アレンジが自由自在!
繰り返し利用可能なブランクカードの作り方
キーワードを自由に書いて追加できるブランクカードですが、書き直せないので、書き損じやキーワードの変更が生じた時に不便です。
そこで中山夫婦は、キーワードを書き込んでブランクカードに貼り付けるための紙を用意しました。
マスキングテープでカードに紙を貼り付けるので、ブランクカードが繰り返し利用可能に。
以下の手順でブランクカードを作成します。
- 名刺サイズの用紙から、ブランクカードの大きさに合わせて細長い紙を切り出す。
- 細長いカードに追加したいキーワードを書く。
- ブランクカードにマスキングテープで剥がれないように貼り付ける。


これでいつでも繰り返し使えるブランクカードの完成です。
名刺サイズの用紙から切り出す寸法は、上の写真を参照してください。
実際のサイズ感はこちら。


カードの白い部分にマスキングテープを貼るため、手触りに違和感なく扱えます。



名刺の用紙もマスキングテープも文房具店で簡単に入手可能!
マスキングテープとカードの相性は事前に目立たないところで確認していください。
テーマに合ったブランクカードを作成
上記の方法により、ブランクカードが量産できるようになったため、テーマに合ったブランクカードをいろいろと作成しました。
こうすることで、ブランクカードの内容の偏りや、内容のマンネリ化を防ぐことができます。
実際に、「面白系」と「エモい系」の2つのカードを作りました。
テーマ:「面白系」





「オイラー」は数学者の名前です。
また、フェルマーという数学者の名言「余白が足りない」というのも入れています。
テーマ:「エモい系」





「余白が足りない」はエモ系にも使えると判断。
「ブログしながら」は我々っぽい!
テーマに合わないカードの抜き出し
あらかじめゲーム中の短歌のテーマを決めることで、テーマにそぐわないカードを抜き出すこともできます。
今回は「面白系」と「エモい系」のテーマを設定したので、そのテーマでは使いづらいカードを抜き出しました。
抜き出した(使わない)カードは以下のようになっています。
テーマ:「面白系」





5音、7音で14枚ずつ抜くことで、それぞれ40枚のカードでプレイすることになりました。
テーマ:「エモい系」





エモい系を作りたいのに、「いとエモし」はネタ要素が強かったです。
この作業により、テーマに沿った言葉が出る確率が上がり、意味の通る歌が作れるようになりました。
「57577」をさらに面白くするルール
ブランクカードの利用に加えて、中山夫婦はゲームのルールもアレンジ。
基本ルールではマンネリ化してきたユーザーさん必見です!
交換を3ターン行う
基本ルールでは交換を2ターン行なったら終了ですが、2人でプレイするとすぐに終わってしまい、場の札もあまり変化しないという欠点が。
そこで2人でプレイする時は交換を3ターンに増やしました。



ターンを1回増やしただけでも場の札の動きが違う!
1人1回「流し」を必ず行う
場の札をすべて新しく入れ替える「流し」という宣言を3ターンのうち1回必ず行う、というルールのアレンジもしました。
「流し」を1人1回必ず宣言することによって、場の札10枚が総入れ替えとなります。
しかし、「流し」を宣言するときには、手札1枚と場の札1枚を必ず交換しなければいけないので、3ターンのどこで「流し」を行うかよく考える必要が生じます。



場や手札との駆け引きという要素が強くなり、2人でもさらに楽しくなりました。
解釈を加えた自作発表
自分では会心の出来、と思っていても相手に意図や工夫が伝わらないのも現実。
本当は何もしなくても相手に自作の面白さが伝わることが望ましいのですが、中山夫婦のセンスでは難しかったです。
そこで、自作発表時に自らの解釈を添えることにしました。
自分の意図や解釈を添えて発表することで、相手に自作の特徴が伝わり、お互いの作品の魅力に気付きやすくなります。



「このカードがあればもっとよかった」や「このカードとそのカードの組み合わせが魅力的」といった感想も伝えやすい!
ゲームの後も会話が弾みます。
実際に出来上がった歌
では、ブランクカードとアレンジルールで出来上がった作品を見てみましょう。
テーマ:「面白系」


知らんけど 幽霊たちが ルームシェア カニが食べたい メンバー募集
れい
ルームシェアを始めたけれど、カニ鍋するには人数が足りなかった様子。
カニは高いから大人数で割り勘したいところ。


伝説の バッハとふたり ラブチャンス 桃太郎にも カモンベイベー
れい
あのバッハさんとのラブチャンスに満足せずに伝説の主人公、桃太郎にも声をかけちゃう欲張りパック。
ここから生まれた「二兎追うものは一兎をも得ず」。
テーマ:エモい系


幻の 夏のはじまり 泣きながら 星にもなれる じっと手を見る
ゆう
一緒に夏を過ごすはずだったあの人は星になった。
この手で私も星になれるのに、後を追えない私を許してと泣きながら手を見つめる。


雨のなか 角を曲がれば 木星で 君が深夜に 虹を見つけた
ゆう
雨が降る地球の一角を曲がれば、そこは木星。
地球が雨だろうと深夜だろうと関係ない。解放された世界で君が見つけた虹が本物の虹だ。
といったところでした。
面白系はれいに、エモい系はゆうに軍配。
それぞれの得意や、今までのインプットが夫婦で共有できた時間でした。



一読で伝わりにくい歌になってしまっているのが課題です。
まとめ
ブランクカードや事前の抜き出しによって、さらに面白くなる「57577」。
今回のような工夫を施していくことで、より長く、いろんな形で楽しめそうです。
少人数でも楽しめる、夫婦にもぴったりなカードゲームなので、ぜひアレンジも楽しんでみてください!
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